人生の転機

 人生、どこで何が起きるか分かりません。70歳になって、「毎日が日曜日」という生活が始まりました。友人と囲碁を打ったり、図書館から本を借りてきて読みふけったり、映画を見に行ったりと、退屈を知らない日々でした。子供の部屋を大整理して、自分の城も作りました。今の世界の動乱の根源的原因は、一神教にあると思い、キリスト教とイスラム教の研究も始めました。

 そんなある日、押し入れの中から息子が高校生のとき使った柔道着を見つけました。多分体育の必須授業で買わされて何回か使ったのでしょう。ほとんど新品でした。ただ捨ててしまうのはもったいなく何か作ってみようと思い思案しました。染料を買ってきて茶色と緑色に染めてショルダーバッグを作りました。帯もそのまま使えました。細かいところを見ると粗だらけですが、持ち歩くには便利で愛用しています。その後、いらなくなった生地を使ってバッグや帽子作りにはまってしまいました。

 

70歳の自分発見

  私は物心ついた時から今日までずっと貧乏をしてきました。ですから、障子や網戸を張り替える、水道の水漏れを修理する、洗濯機やトースターを直す、動かなくなったふすまを直す、テーブルの足を取り換える、ペンキを塗るなどの家庭内のことは専門の業者に頼むことなくほとんど自分でやってきました。今まで自分で意識することはなかったのですが、ショルダーバッグを作ってから、「私って意外と器用なんだ」と思えてきたのです。

 日野原重明さんの「新老人の会」は、75歳にならないとシニア会員になれません。会員の方から見ると私はまだジュニアです。日野原さんから見たら私はまだ「こども」です。恥ずかしいことです。そこで私は家の前にカレンダーの裏に「地域の便利屋」と手書きして貼り出しました。

 

今後の夢

 先日新聞の折り込みで「誰でも一週間でホームページが作れる!」というチラシを見て即座に申し込みました。広告のうたい文句はウソではないかと思うほど悪戦苦闘しています。でも始めたからには絶対に作り上げるつもりです。今後は地域で「手作りサークル」を作ろうか、手作り作品や家庭内で使っていない物、買ったけれど着なくなった洋服などを定期的に持ち寄って売る「フリーマーケット」を開こうかなどと夢を描いています。海の物とも山の物ともつかない話です。鳴かず飛ばずで終わるかもしれません。先のことはどうでもいいことです。やってみて楽しければそれでいいのではないか、そんな気持ちです。

 

 

 

所在地は さいたま市見沼区東宮下441

東武アーバンパークライン七里駅から

徒歩約15分  七里小学校前の「しまむら」の裏手です。