古来より、「琴棋書画」と伝えられてきたように、「囲碁」は士大夫の学ぶべき四芸のひとつに数えられ、優雅の代名詞とされてきた。ルールは簡単だが、その内包する深遠さゆえに人は魅せられ、また悩まされる。私は、囲碁を始めてはや半世紀に及ぶが、やればやるほど奥ゆきが深く、いまだ入口の門の周辺をさまよっているに過ぎないと感じる。そしてその魅力から生涯逃れられそうにもない。

 

 現代社会においては、囲碁を巡る新たな動きが出始めている。

 大学では、東大教養学部の「囲碁が教養教育の基礎になる」との認識のもとに研究開発が進められているように、いくつもの大学が導入を決断したり、検討したりしている。小学校では、行政の「放課後子どもプラン」の推進とあいまって、「相手を思いやる」「負ける体験をする」など感性教育の面で効果を挙げているなど、囲碁が現実の社会の中でも大きな効用をもたらしている。

 

 一方、近代ビジネス・マネジメントの面からも、囲碁を活用する動きが改めて注目されている。また、大リーガー屈指のオールラウンド・プレイヤーとして活躍中の「イチロー」も、少年期に集中力を養うために囲碁教室に通ったという。さらに、囲碁は、いまや世界に広がる国際的なゲームになりつつあり、2007年の世界アマチュア大会には、実に68か国の代表が参加する盛況振りをみせている。

 

 このように「囲碁文化」には、時代、世代、分野、そして、国、地域の価値観を越える「知性と感性」の琴線に触れる魅力が秘められていて、限りなく人々を引きつけて止まない。是非、多くの方々にその「奥深い囲碁の世界の魅力」に接していただきたいものと思う。

                 藁科万治 『囲碁文化の魅力と効用』 日本評論社 

 

 

囲碁のすばらしさ

 (1)   頭脳のスポーツです。

 (2)   自ら学び、自ら考える力の育成に役立ちます。

 (3)   自由な発想と創造性を育みます。

 (4)   集中力が身につきます。

 (5)   相手を思いやることの大切さを覚え、自己抑制力が身につきます。

 (6)   勝てば満足感・充実感を味わえ、負ければ忍耐力を覚え反省心が湧きます。

 (7)   礼儀に始まり、礼儀に終わる作法が身につきます。

 (8)   世代を超えた人間交流ができます。

 (9)   認知症予防や脳卒中のリハビリに役立ちます。

 (10  年齢・性別・国境に関係なく誰でも楽しめます。

 

 囲碁のルール

 (1)   黒石と白石を1個ずつ交代に打ちます。

 (2)   打つ場所はタテとヨコの線が交わったところに打ちます。

 (3)   打った石は動かせません。

 (4)   相手の石の道(タテとヨコ)をふさげばその石は取れます。

 (5)   打ってはいけないところがあります。

 (6)   最後に陣地が多いほうが勝ちです。


  入会はいつでも受け付けています。できれば友達といっしょに学んでみませんか。2人でくればひとり250、もし5人でくれば、ひとり1時間100円で学べます。ちょっと覚えれば友達と打つことができます。